師匠に伝える思いとは。講談師の世界を見てみよう。

皆さんこんにちは。ota魂のHal8です。

今回は、「絶滅危惧職、講談師を生きる(新潮文庫)」を読んでみました。

神田伯山を知ったきっかけは、最近youtubeでたまたま見ていた「松之丞が六代目神田伯山になった日」でした。

楽屋裏の様子を映し出すこの動画は、とても斬新で、関連動画をいくつも続けざまに見ていました。

その時から、この伯山とは、どんな人なんだろうと興味を持ったのです。

その後、「問わず語りの神田伯山」というラジオを知り、その中でこの本の存在を知ったのです。

あらすじ

この本では、神田伯山の小さい頃から神田伯山襲名までの生い立ちを、インタビュー形式で追っていくストーリーとなっていました。

特に気になったのが、師匠である松鯉とのやり取りです。

特に第5章「二つの境界で二ツ目に昇進」に書かれている「お前は寄席育ちだからな」までは、是非読んで欲しいと思いました。

この本を読んでいくと、伯山は修行時代から型にはまらないスタイルで様々なことに挑戦していきます。

その様子に対して師匠は自分のことをどう思っているのか。自分と師匠との間には大きな思いや考えの違いが出てきてはないかと伯山は思っていたようです。

それを解消するために、2ツ目になった時に「師匠と親子会をしたい」と言ったのです。

親子会では、師匠と交互に物語を話すというものです。

伯山は、その会を通じて自分の考えや思いを師匠に知ってもらおうといったものでした。

自分の考えや思いを直接話すのではなく、講談を通じて伝えるといったやり方は、非常に職人気質であり、また師弟でなくては出来ない伝え方だなと思いました。

まとめ

この本を読むまで、講談師という存在をあまり知る機会はありませんでした。

しかし、読み進めていくと、神田伯山って結構すごい型破りな人なんだなと知り、だから「伯山」という名を襲名することが出来たのだろう思いました。

読み終わると、講談師としての世界を知ることに加え、自分の考えをしっかりと筋を通して生きていくカッコよさを感じることが出来ました。

これをきっかけに、講談を聞いてみるのもいいかもしれませんよ。

お勧めは、神田伯山が詠む「赤穂義士銘々伝・赤垣源蔵 徳利の別れ」です。

とても胸が熱くなるお話です。

よければ聞いてみてくださいね。 

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